blender曲線の作り方【ベジエカーブの基本】

blenderで曲線を作る方法は複数あります。マウスを使って手書きのように描くこともできれば、アドオン機能を使って数式として曲線を表現することも可能です。

でも、それよりももっと一般的なのは、「ベジエカーブ」を利用した曲線の作り方です。ベジエカーブはある程度フリーハンドのような自由度を保ちながらも、コンピューターの助けを借りた美しい曲線を書くことができるからです。

この記事では、ベジエカーブを使った曲線の作り方、それからもう一つ、波のモディファイアを使ったちょっとしたトリックについてもお話していきます。

ベジエカーブを使った曲線の作り方

ベジエカーブを追加する

まず、3Dビューポートにベジエカーブを追加します。

画面左上の追加ボタンから、カーブ>ベジエカーブを選択します。ベジエカーブは3次元空間に広げていくことができますが、平面的に描きたいときは、ビューポート内右上のXYZと書かれたカラフルな部分に青く示された「Z」をクリックすると、真上から見た状態で作業することができます。

編集モードに切り替える

オブジェクトモードのベジエカーブを眺めていても、曲線の形を変える事ができないので、「編集モードに切り替えます。「タブ」キーを押すと、簡単にオブジェクトモードと編集モードの間を行ったり来たりすることができます。

曲線の形を変える

編集モードに入ると、曲線にハンドルと呼ばれる赤い直線がくっついた画面になります。ハンドルには3つの点がついていますね。これらの点は個別に選択することもできますし、シフトキーを使うことで複数を同時に選択することもできます。

3つまとめて動かす、あるいは真ん中の点を動かすと、曲線の先端の位置を変えることができます。好きな方向に、好きな長さだけ伸ばすことができます。

ハンドルの点を動かすときには、点を選択した後に、キーボードの「G」を押す必要があります。キーを押さずに動かそうとしても点は動きません。また、曲線が曲がる方向を変えたい時は、「E」キーを押すことで、そこから先の曲線の曲がり具合を調整する新しいハンドルに切り替えることができます。

両脇の2つの点は曲線の曲がり具合を調節するためのものです。真ん中の点に近づけると曲がり方が急になり、遠ざけると緩やかな曲線にすることができます。さらに赤いハンドルの線は曲線の接線になっています。ハンドルの端の点を動かして傾きを変えると、曲線の曲がり具合が変わります。

曲線をメッシュにする

ベジエカーブを使って作りたい曲線を作ることができたら、今度はベジエカーブをメッシュに変えます。というのも、ベジエカーブはそのままだとレンダーしたときに映らないからです。メッシュに変えて、さらに幅を出したり、厚みを出したりすることで、レンダーしたときにもオブジェクトとしての存在感を出すことができます。

ベジエカーブをメッシュに変えるためには、マウスを右クリックして、「メッシュに変える(Convert to Mesh)」を選択します。これだけで曲線がメッシュに変わります。

ただ、一度メッシュに変えてしまうと、ベジエカーブのハンドルを使って形を変えるという作業はできなくなってしまいます。よって、曲線が完成してからメッシュに変換するようにしましょう。

スキンモディファイアを適用する

ベジエカーブから作ったメッシュはまだ線の状態です。三次元での厚みを出すためには、「スキンモディファイア」を使うと便利です。

画面右下プロパティパネルのモディファイアタブから、「スキン(Skin)」を選択します。すると、ベジエカーブから作った線の周りに肉付けされたようにボリュームが付け足されます。

スキンの厚みを変える

以下のスクリーンショットは、ソリッドビューからワイヤーフレームビューに変えて見たオブジェクトです。曲線はオレンジの点線の部分で、そのまわりにスキンができているのがわかりますね。

このスキンの厚みを変えるためには、曲線状の点をすべて選択し(キーボードの「A」を押すと一気に全部選択することができます)、メッシュのドロップダウンメニューから、トランスフォーム>スキンリサイズを選択します。

この状態でマウスを動かすと、スキンの厚みを厚くしたり薄くしたりすることができます。

ちょうど良いところでマウスを離せば、曲線のオブジェクトの出来上がりです。

波のモディファイアを使った曲線の作り方

ここで、上記のような正弦曲線を作るもう一つの方法をご紹介したいと思います。この方法は、特にアニメーションで動く正弦波の曲線(サインカーブ)を描くのにとても便利な方法です。

立方体を作る

まず最初に、細長い立方体を作ります。このページの一番上の画像は、以下の方法で作った曲線です。X軸方向の長さを10m、Y、Z軸方向の長さを0.1mに設定します。

編集モードで分割する

続いて、編集モードに切り替えます。画面左上の編集モードと書かれている横のボタンで、「辺」を選択するモードを選びます。それから直方体を形成する、4本の長い辺を選択します。

続いてマウスの右クリックで「分割(Subdivide)」を選択します。左下に現れる詳細設定のウィンドウの中で、分割数を「100」に設定します。

100でなくても構いませんが、多い方がスムーズなオブジェクトを作ることができます。ただ多すぎるとレンダリングに時間がかかるのでこれくらいがちょうど良いと思います。

波のモディファイアを適用する

右下のプロパティパネルのモディファイアタブで、「波(Wave)」のモディファイアを選択します。波の高さを「20m」、幅を「0.2m」、波の間の狭さを「8m」にします。

これで曲線の完成です!ちなみに、波のモディファイアの使い方については、以下の記事で詳しく説明していますので、合わせてご参照ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ベジエカーブを使った曲線の作り方の基本をご理解いただけたでしょうか?また、曲線を作る方法は作りたい曲線の種類によって複数のやり方が存在します。

上記で見た通り、アニメーションを使いたいときは波のモディファイアを使うのもやり方の一つです。目的に合わせて最適な曲線の作り方を選択するようにしてくださいね。