blender布の質感の作り方
blenderで作ったオブジェクトは、デフォルトでは硬い質感になっていますよね。そのオブジェクトを、ひらひらと風になびくような布の質感に変えるためにはどうしたら良いのでしょうか?
答えは、「フィジックスタブで布のエフェクトを入れる」という方法です。この記事では、上の画像のような旗を作ることを目指しながら、硬いオブジェクトを布の質感に変える簡単な方法について説明していきます。
ちなみに、下の白い花のアニメーションも布の質感を使って作っています。
布の質感の作り方
面を追加する
布を作るためには、デフォルトのキューブを消して、「面」を追加するところから始めます。左上の「追加」ボタンから面を選択すると3Dビューポートに面が現れます。
面を分割する
次に、追加した面を分割していきます。面を選択した状態で、「タブ」キーを押す、あるいは画面左上のドロップダウンメニューから選択して、オブジェクトモードから「編集モード」に変えます。
編集モードに入ったら、右クリックで「分割」を選択します。下の図のように、画面左下に分割のオプションが出てくるので、そこでカットの数を変えて、縦横20分割くらいにしておきましょう。
面が分割されていない状態で、布のエフェクトをかけても、ひらひらとした美しい質感で動かすことができないので、このステップを忘れないようにしてください。
固定する部分の点をグループ化する
面を分割した状態で、布のエフェクトをかければ、布のような質感にすることができるのですが、布が何かにぶら下がった状態などを作る場合には、引っかかっている部分を固定しておく必要があります。
そうしないと、重力や風の力をかけた時に落ちてしまう、あるいは遠くへ吹き飛ばされてしまうからです。ここでは、ポールに固定された旗のように、布の一番左の部分が固定されている状態を作ってみることにします。
編集モードのまま、固定される部分に該当する頂点を選択します。下の図のオレンジの部分ですね。それから、画面右下のプロパティ蘭の緑のマークで示されたオブジェクトデータタブをクリックします。
「頂点グループ」というところの右側にある「+」のボタンをクリックして、新しいグループを作成します。次に、そのすぐ下にある「アサイン」ボタンをクリックして、3Dビューポートで選択した頂点をこのグループにアサインします。
このプロセスで何をしたかというと、選択した点を1つのグループとして登録したという状態になります。なぜかというと、この頂点グループは後でまとめて使うことになるからです。
布のモディファイア
布のモディファイアを追加する
ここまでの過程で下準備ができたので、布のエフェクトを入れてみることにしましょう!
布のエフェクトは、プロパティ蘭で水色で示された「フィジックスタブ」の中にあります。下の図の右下の部分になります。この中に「布」という選択肢がありますので、これをクリックして面に布のエフェクトを加えます。
これでとりあえず、面が布の質感を帯びた状態になります。
グループ化した点をピン留めする
それから、先ほどグループ化した点を使います。布のエフェクトボタンをクリックした後に現れるプロパティをスクロールダウンしていくと、「シェープ」という項目が見つかると思います。その横にある小さな三角形をクリックしてプロパティを表示します。
すると、「グループをピン留めする」という文字が見えるはずです。この部分をクリックして、ドロップダウンメニューから(と言っても、これしか選択肢がないはずです)先ほど作ったグループを選択します。
これで、点のグループがピン留めされました。つまり、これらの点は、重力や風に影響されずに、この場所に留まるということになります。
風を吹かせる
風のフィールドを作る
布の質感ができたところで、その効果を見るために、風を吹かせてみましょう。風を吹かせるためには、オブジェクトの追加と同様に追加ボタンを押して、「フォースフィールド」のところから「風」を選択します。
風の方向を変える
風のフィールドは、オブジェクト同様に動かすことができるので、移動(Gキー)や回転(Rキー)を使って風を吹かせたい向きを調整していきます。
風の強さを変える
デフォルトの風はかなり微風に設定されているので、布をはためかせるためには風の強さを変える必要があります。
風を選択した状態で、プロパティのフィジックスタブを見てください。下の図のように「強さ」という選択肢があるので、ここの値を変えます。デフォルトでは1になっていると思いますが、思い切って「60」くらいにしてみてください。
ちなみにこのページの一番上の画像は、風の強さ「60」で旗がはためいている状態です。
布のアニメーションが完成
これで全ての準備が整いました。画面一番したのタイムラインに行って、再生ボタンを押してみましょう。すると、布が風になびくアニメーションができているはずです。
布の大きさや、ピン留めの位置などを工夫して、様々な布の質感を作ってみてくださいね。