今こそ日本人の言い訳をやめるとき

日本人の言い訳

今日は私が十年前に捨て去ってしまえば良かった、と思う言い訳についてお話したいと思います。それはこちらです。

 「私は日本人だから・・・。」

どうしてこの言い訳が生まれたのか、それは過去を振り返ってみるとなんとなくわかります。学校で教科としての英語を勉強させられ、テストで良い点をとれ取れないと祖父によく叱られました。普段の生活で外国人と接する機会もほとんどなく生きてきましたし、初めて海外旅行に行ったとき自分がとても異様な環境にいる感じがしました。 

日本で育って、日本で暮らす多くの人が、日本列島の外の世界は何か特別なものという根本的なイメージを持って生きているのではないでしょうか。

 それに伴ってこの「私は日本人だから」というフレーズも、コミュニケーションに関する多くのネガティブな概念と深く結びついているような気がします。例えば

「私は日本人だから、英語が話せない。」

「私は日本人だから、人前で話すのが苦手。」

「私は日本人だから、初対面の人に声をかけられない。」

「私は日本人だから、日本語訛りの発音になってしまう。」

もちろん、日本人でも英語が得意という人もいるでしょうし、人前で話すのが得意という人もいるでしょう。でもきっとこのチャンネルをご覧になっているみなさんは、おそらくコミュニケーションというとても大事なビジネスの側面において、なんらかの支障を抱えているからじゃないでしょうかね?

私は実は、こう見えても結構人見知りで、内向的なところがあるので、こういう言い訳をして生きてきてしまったんですね。私がアテンドや通訳をさせていただいたお客様の口からもこのようなフレーズを聞くことはよくあります。ですからこのようなネガティブな日本人のステレオタイプの殻に閉じこもってしまっている人は少なくないと思います。

でも、ロンドンという人種のるつぼの都市に暮らしていると、この言い訳があまり意味を持たないことがわかります。英語が話せないのは、日本人に限ったことではありません。中国人も、韓国人だってあまり英語が上手ではないですし、イタリア人やルーマニア人にも英語が下手な人はたくさんいます。英語が話せると豪語するフランス人やドイツ人の英語の発音だってなかなか酷いこともあります。英語ネイティブであるイギリス人にだって人前で話すのが下手だったり、極端にシャイだったりする人は結構います。

もしこの「私は日本人だから」という殻に閉じこもっているという自覚があったら、それはこの枠が、みなさんのコミュニケーションの可能性を阻んでいると思います。よって、ぜひ今日そのマインドセットを捨てていただきたいです。

もしみなさんが英語でコミュニケーションを取ろうとしているときに、臆病な自分が顔を出して言い訳をしそうになったら、あるいは何か発言しようとしている時に自分を抑圧していると気づいたら、自分にこう言い聞かせてみてください。

「私は日本人だけど、英語で人と話すことが好き。」

私は自分にこの言葉をかけて、勇気を出して人前で話したりしています。 あなたが誰かに伝えたいことを持っているのだったら、文法が間違っていても、発音が日本語訛りでも、まず口に出したほうがいいのです。もしあなたがそれを言葉にしなかったら、相手はその考えを知ることすらないわけです。

人と人とのコミュニケーションには、言語の巧みさでは語れない多くの他の要素があるからです。ボディランゲージだったり、アイコンタクトだったり、それは様々な心理学実験でも証明されています。

とはいっても実際のビジネスの場では、プレゼンだったり商談だったり、

「自分にはできない!」

という不安を感じることもあると思います。でもそれがもし、

「自分は日本人だから」

という漠然としたマインドセットからきているのであれば、まずはその殻を破ってもらいたいと思います。

それができたら、今度はこの言い訳をポジティブなフレーズに変えてみていただきたいと思います。

「私は日本人だから、整理整頓が得意。」

「私は日本人だから、指先が器用。」

「私は日本人だから、健康的な食事を作っている。」

自分のアイデンティティに対してこういうポジティブな話し方をすれば、世界の人々とうまく繋がることができると思います。

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