ビジネス英語で議論に勝つ方法

ビジネス英語で議論に勝つ方法

ビジネスの場で英語を話す中で、ネイティブや自分より英語の上手い人に言い負かされた、あるいはもっと議論が上手ければビジネスにおいて有利になるのにと思った経験はないでしょうか?私は英語力で劣るから議論に勝てないということではないと考えています。この記事では、ビジネスの場をよりうまく渡り歩くためのビジネス英語について見ていきたいと思います!

ビジネス英語で議論に勝つ方法

英語を使って働く友人の苦悩

先日、イギリスで10年以上働いている日本人の友人から、とある愚痴を聞かされました。「イギリス人は口達者で言い訳させたら負け知らずでムカつく」というのです(笑)。

彼が言う通り、イギリス人は平均的な人でも大変雄弁です。さらに、イギリス人はアメリカ人はさらに雄弁だとよく言います。要するに、英語圏の人、英語のネイティブは、日本人からすると相当雄弁なのです!

口達者な英語圏の人々

私は、10年以上に渡ってイギリスで一般人から有名人までいろんな人のインタビューをして来ましたが、街角インタビューで何気に捕まえた10歳の子ですら、平均的な日本人の大人よりも雄弁に意見を述べることができます。

そんな文化の国ですから、言わなくても伝わるとか、言葉より行動で見せるということはあまりなく、発された会話を元にビジネスも進んでいくというのが現実。ネイティブの会話ではごく普通のビジネス会話でも、日本人が見ると「よく喋るね・・・」と圧倒されることもしばしばあるようです。

言わなければ伝わらない

英語のネイティブでないからといって、口を噤んでいるとビジネスで対等に渡り歩けないということにもなりかねません。意見は発せられなければ伝わらないのです!

だからと言って、文句や愚痴を感情のままに垂れ流すような話し方は、もちろんビジネスの場での信頼を落とします。ビジネス英語の議論というからには、正当とまでは行かずとも、論理立った意見を発しなければいけません。

では、具体的にどのようにすればビジネス英語で議論に勝てるようになるのでしょうか?

ビジネス英語で議論に勝つためのポイント

長年イギリスで働くもう一人の友人も踏まえて話し合った結果、ビジネス英語で意見を発し、周りに認められるために必要とされるポイントは以下のようにまとめることができます。

裏や証拠を取る

ディベートをする際など、何か意見を展開する際には、それを裏打ちする根拠が必要となります。他人を納得させるに十分な証拠や論拠を集める必要があることは非常に重要です。

これは、プレゼンなどをする際にリサーチをしてデータを集めるというような場合に限ったことではありません。何か自分に責任がないはずのことを押し付けられたときや、濡れ衣を着せられそうになったときなどには、契約書に書かれていることや、これまで交換してきたメールの文などを証拠として使うこともできます。

また、攻撃的に言うべきではありませんが、本質的には「ここにこう書かれているから、私にはそれをやる責任がない」「あなたがこう言ったから、私はこういう行動をとった」という主張はして構わないのです。

ある友人は過去に言い負かされたり、理不尽なことを言われたりすることがあったら、それをメモして次に議論に勝てるだけの論理を発展させる、あるいはそれに勝てる証拠のリサーチして書き留めているそうです。

建設的な立場を築く

日本文化においては理詰めで責任の所在を問うことを嫌う傾向がありますが、英語を使ってビジネスする環境では主張するのが当然です。私はもともと物事をはっきり言ってしまう性格なので、個人的にはむしろ日本的な包み隠してと言う作法の方が難しく感じるのですが、少なくとも証拠がある限り、正当な論であるといえる部分は必ずあるわけですから、英語を話す人たちからすれば、自分の立場を表明して悪いことはないのです。

証拠や論拠に基づき、自分がどの立場をとるのかを、まずは自分の中で明確にしておくことが大切です。反対意見を言われた時にぐらつかない、自分の中で腑に落ちる立場を築いておくと議論をする際にも、確かな主張をすることができます。

その際に、ただ不満を口にしたり誰かを責めたりするのではなく、だからどうしたい、どうして欲しいという建設的な立場を築くと、相手にも理解されやすく、かつ周りの人たちの支持も得やすくなります。

主張を貫く

議論ですから、反論されることは当然想定のうちですね。相手の反論は必ずしも理にかなっているとは限りません。英語がうまい人が相手だと、聞こえが良いように説明されて萎縮してしまうかもしれませんが、本当はあなたの言っていることの方が正しいことだってあります。そういうときに、黙っていてはいけません!

英語には「アサーティブ(Assertive)」という言葉があります。これについては以下の記事で詳しく説明しているのですが、受け身すぎず、かつ攻撃的でもないちょうど良い塩梅で物事を主張できる態度を表現する言葉です。

反論されると日本人は受け身になる、あるいは攻撃的になってしまうことが多いのですが、このアサーティブな態度で主張を貫くことを意識してみてください。主張が通らない場合は、ある程度固執して繰り返すことも必要です。

エモーショナル・インテリジェンス

同じ主張をするのであっても、言い方によって相手に与える印象はかなり異なります。「雄弁である」というのは、ただ単に自分の論を展開するということではなく、相手や周囲の人を納得させる会話術を持つということを指します。

そのために意識すべきなのは、エモーショナル・インテリジェンス、日本語では感情的知能と呼ばれるものです。エモーショナル・インテリジェンスの詳細については以下の記事にまとめているので、そちらをご参照ください。

自分の感情、立場、周りへの影響を考慮した上で主張できることビジネス環境においては非常に重要です。これは意外と簡単なことだったりします。例えば、同じ文を言うのでも、少しゆっくり柔らかく言うだけでも、冷静な印象を与えることができます。ユーモアを加えることで、その場の緊張を緩和することもできるのです。

ビジネス英語で議論に勝つということにおいて、より理にかなった主張ができているかということよりも、周囲の支持を得られているかということの方が重視されることが多くあります。支持を得る意見=正しい意見とされる傾向は、ソーシャルメディアの影響でますます強まっているように思います。それは、考え方や利害の異なる人が共に生きる国際コミュニティでは処世術とでもいうべきものなのかもしれません。

権威に頼る

決着がつかない、埒が明かないときは、権威に頼ることも考えましょう。私は子供の頃、どちらかというと優等生タイプで「先生に言いつけるわよ!」という脅しを使うつまらない女子だったわけですが(笑)、どう冷静に考えても自分の言動が正しいのに、相手が理不尽なことを言ってくるような場合は、上司に言いつける、あるいは人事や上層部に訴えることも考えるべきです。

海外で暮らしているとこれもよくあることなのですが、家のガスや電気周りの修理、パソコンや携帯、ネットなどのトラブルが解決されず、カスタマーサービスに電話をするのですが埒が明かないということがあります。

どれだけ電話で話してもダメというようなあまりに酷い時には、オンブズマンや政府管轄の監視機関などに通報するようにしています。上からなんとかしてもらうしかないこともあるのです。

なぜ議論に勝つ力が必要なのか

言わなければ伝わらない

なぜビジネス英語で議論に勝つ力がそれほど重要なのか、それは「言わなければ伝わらない」という文化が根底にあるからです。黙々と仕事をしていれば、人は気づいているものだとか、お天道様がみていてくれるというのは、国際ビジネスにおいて通用しません。

「言ったもん勝ち」というのはあまり良い表現ではありませんが、誰かに知ってほしい意見があるのであれば、それは言葉で表現して初めて伝わるということを忘れないでほしいのです。たくさん喋らなくてもいい、それでもその主張が喉を通って出てこなければ、誰も知らないまま終わってしまう。ならば、まずはそばにいる誰か1人に対してでも、その言葉を発してみてはいかがでしょう?

認められなければ意味がない

残念ながら、大人の社会、特にビジネスの世界には「中身がなくても外身が良いものが選ばれる」という現実があります。特に大きな企業で上司におべっかを使う人の方が、黙々と仕事をしている人よりも昇進することが多いのは、その証拠かもしれません。

くだらないことに思えるかもしれませんが、あなたが正しい意見を持っているのであれば、ビジネスにおいて「見せる努力」をしなければならないのです。それは、同僚に自分の主張をすることであり、上司の前で仕事を見せることであり、そして言葉を介して自分の意見を発すると言うことです。

なぜそれに価値があるかというと、認められることで正しいと思う自分の主張がより多くの人に共有されるようになるからです。

英語は雄弁になりやすい言語

英語はスピーチに向いている言語だと言えます。日本語ネイティブである私ですら、英語の方が人に伝えるようなスピーチはしやすいと感じます。それはなぜか、その理由の一つは文章の構造が論理的であるためです。それゆえに、根拠に基づいて論理を展開しやすい言語なのです。

また日本語のにある「よ」とか「ね」のような文末表現のバリエーションがないため、(もちろん「isn’t it?」のようなものは使えるのですが)事実をシンプルな肯定文として述べやすいことがあります。

さらに、英語は同じ内容のことを伝えることのでも、異なる表現の複数の文を使って繰り返しながら主張を膨らませていくことのできる言語です。例えば、以下の文のような場合です。

It was amazing. So moving. I was completely mesmerised. It was almost dream-like. Anyway it was so fascinating.
(素晴らしかったです。感動的でした。完全に魅了されてしまいました。夢心地で、本当に素敵だったんです。)

日本語でここまで同じ内容を繰り返して表現することはないですよね。でも英語だとちょっと誇張して言いたい場合はこれくらい同じことを別の単語を使って言うケースはそれなりにあります。「素晴らしかった」と言うことしか言っていないのに、これだけで何かスピーチが完結しているように聞こえますよね。これが「雄弁に聞こえるミソ」です。

もし議論に負けそうになったら、同じ主張を別の単語を使って言い表す方法を考えてみてください。

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