ビジネス英語の自己紹介【最初の7秒で人の印象は決まる】

ビジネスシーンで英語の自己紹介をするとき、あなたはスマートな印象を与えられていますか?取引先との打ち合わせ、新しい同僚への挨拶、プレゼンやレセプションなど英語で自己紹介をする機会は、意外にたくさんあると思います。この記事では相手に好印象を抱かせるビジネス英語の自己紹介のコツと便利な表現ついてお話していきます。

この記事を書きながら思ったのですが、英語表現としてはシンプルな挨拶と言えども、意外と奥が深いということです。私自身はメディア業界にいますが、各種の取材先を訪れる中でさまざまな業界の人と関わってきました。その経験も踏まえて、ビジネス英語の自己紹介の奥義についてお話ししたいと思います。

ビジネス英語の自己紹介

実際にロンドンを拠点に仕事をしている私が、実際のビジネスの場面で初対面の人に会うときに一番よく使うビジネス英語の挨拶は、おそらく以下のフレーズです。

Hello. I’m Yuko. Nice to meet you!

「こんにちは」という挨拶に続いて、名前を名乗り、そして「初めまして」という、これが典型的な英語の挨拶の出だしになります。改まりすぎずカジュアルすぎもしない、もっとも無難な表現です。どれも短い英文ですが、もちろん時と場面に応じてバリエーションをつけることができるので、以下他の表現についても見てみましょう。

ビジネス英語の挨拶

上記の例文では「Hello」を使いましたが、時間に応じて「Good morning」「Good afternoon」を使うこともできますね。「Hello」よりも多少改まった雰囲気を演出することができます。逆に、「Hi」「Hey」「Hiya」などといったよりカジュアルな表現も使われます。「Hi」はニュートラルですが、それ以外はかなりカジュアルな印象になるので、知っている人や自分よりも役職など立場が下の人に対してのみ使うようにしましょう。

また、会う相手の名前があらかじめわかっている場合は、挨拶の後に相手の名前を入れるとより親近感を抱いてもらうことができます。

Good morning, John.

英語で話すとなると自信がなくなって、声が小さくなったり、モジモジしてしまったりすることもあると思いますが、人は相手を最初の7秒間で判断すると言われています。相手に良い第一印象を与えるチャンスなので、しっかりと相手の目を見て、口角を上げて爽やかな笑顔を作り、はっきりとした声で挨拶するといいですね。

自分の名前を名乗る

初対面の人に会う時には、自分の名前を伝える必要があります。学校の英語の授業では、名前を名乗る時の表現は「My name is」という表現で習ったかもしれませんが、必ずしもこのフレーズを使わなくても構いません。一番短い言い方だと、下の名前だけをそのまま発することもあります。

Yuko.

この言い方だと比較的カジュアルな印象になり、またテンポの早い会話を好む人によって使われることが多いです。忙しい現場では端的で良い表現なのですが、個人的にはあまりオススメしません。なぜかと言うと、英語以外の名前は聞き慣れないため、相手にとっては聞き取りにくく感じます。ただでさえ聞きにくい音を、いきなり前置き無しに発すると、聞き取ってもらえないことにもなりかねません。

そんなときは、「I’m」を入れることで、相手に聞き取りやすくしてあげることができます。

I’m Yuko.

また、以下のように、ファーストネームを名乗った後で、フルネームを言うというテクニックを使うこともできます。これは2度名前を言うことで相手に覚えてもらいやすくすると言う効果もあります。

I’m Yuko, Yuko Suzuki.

会話の場合は、上記のような自己紹介がスムーズですが、初めて電話をする相手に名乗る場合、あるいはプレゼンなどで大勢の人を前に名乗る場合などは、

My name is Yuko Suzuki.

という教科書通りの表現がふさわしくなります。「I’m」を使うこともできますが、「My name is」の方がより改まった印象を与えることができるからです。

また、カジュアルな関係であればファーストネームだけ、もう少し改まった関係であればフルネームで名乗るということになります。ビジネスだからフルネームで名乗ると一概に言えるものではなく、相手との関係によってもどのように自己紹介するかが決まります。上司と部下と言うくらいの関係であれば、ファーストネームで呼び合うのが普通ですが、初対面であればフルネームで自己紹介をすることもあります。

フォーマル・カジュアルの度合いは、業界によっても異なります。金融や行政のような改まったビジネスカルチャーがある業界ではフォーマルなスタイルが使われることが多い一方で、デザインやメディアのようなクリエイティブ企業ではカジュアルなスタイルの話し方が一般的です。

相手の名前を尋ねる

自分が名乗れば、自然な流れで相手も名乗ってくれることがほとんどですが、紹介がなかった場合など相手に名前を尋ねる際には以下のような表現を使うことができます。

How can I call you?(どのように呼ベば良いですか?)
What should call you?(なんと呼べば良いですか?)

どちらも「どのようにお呼びすれば良いですか?」と言う表現になります。丁寧でスムーズな言い回しです。また、自分が名乗った後に続けて、

I’m Yuko. And you are?

というように相手の名前を尋ねることもあります。学校の教科書にあった、

What’s your name?

という表現が使われなかったからといって焦らないように、他の言い回しにも慣れておくと良いですね。

お会いできて嬉しいです

日本語だと名前を名乗った後に「初めまして、どうぞよろしくお願いします」というのが自然かもしれませんが、その代わりに英語で使うのが「お会いできて嬉しいです」という表現です。もっとも一般的なのが、

Nice to meet you.

という言い方です。ネイティブも使う、無難な表現なのでこれを覚えておけば間違いないでしょう。でも、その他にも相手に会えたことについてどのように感じるかによって異なる英単語と組み合わせることができます。私が一番好きなのは、

Lovely to meet you.

という言い回し。「lovely」も「nice」と同様にポジティブな感覚を表す英単語です。でも実を言うと私は個人的にはちょっと冗談めいたつもりでこの表現をよく使っているのです。と言うのも、日本人がなんでも「可愛い」というのと同じように、イギリス人の特に中年女性にこの「lovely」をやたらと連発する傾向があります。よってイギリス人のおばちゃんたちをちょっと真似たつもりで、(いえ、イギリスをできるだけ気取ったつもりで・笑)この単語を使っています。

その他にも、会えたことが「素敵」と言うよりむしろ「素晴らしい」ことなのであれば、

It’s great to meet you.(お会いできて素晴らしいです。)

という表現がよりふさわしいかもしれませんね。このあたりのチョイスは、ビジネスのフォーマルさの程度というよりは自分が伝えたい感情や、演出したいキャラクターの問題です。よって、自分の性格や会う相手によりふさわしい単語を選んでみましょう。その他にも、会えたことが「喜ばしいこと」であるなら、

It’s a pleasure to meet you.(お会いできて喜ばしいことです。)

また、偉い人や有名な人などにあって「光栄なこと」であるなら、

It’s such a great honour to meet you.(お会いできるのは素晴らしく名誉なことです。)

を使うこともできます。ちなみにこのタイプの表現は「It’s — to —.」つまり「ーできてーです」という構文の形を取っているので、「It’s」の後に来るのは形容詞あるいは名詞、「to」の後に来るのは動詞だと言うことに注意してください。

さらに、上記とは少し文の形が変わりますが、「finally」を加えて、「ついにお会いできて嬉しいです」という表現を作ることもできます。「I am pleased」という「私」を主語とする表現になっていることからも、パーソナルな感情を伝えることができり表現と言えます。

I’m so pleased to finally meet you.(ついにお会いできてとても嬉しいです。)

機械的になりがちな自己紹介の際の挨拶ですが、人と繋がるチャンスなので、相手との関係を表すのにもっともふさわしい自分の感情を表現する言い回しを使ってみましょう。

ビジネスの握手

欧米のビジネス文化に慣れていない人は、握手を求められて戸惑うこともあるようですが、これもまた相手に好印象を与えるためには重要なジェスチャーになります。日本ではお辞儀をして挨拶となりますが、恥ずかしがらずに相手の手をしっかりと握るようにしましょう。

どのくらいの強さで握れば良いのかわからない人は、相手の握手の強さに意識を払ってみてください。強く握る人には強く握り返し、また柔らかく握る人には柔らかく握り返すようにしてみると、違和感のない関係を築くことができます。

英語で会社や仕事について話す

自分の職業

自分の職業を一言で言える人は、ビジネス英語の自己紹介も楽ですね。「私はーです。」と一言で説明することができます。

I’m a chef.(私はシェフです。)
I’m an architect.(私は建築家です。)
I’m a researcher.(私は研究者です。)

この形の文は役職にも使うことができます。

I’m the head of marketing.(私はマーケティング部長です。)
I’m the CEO.(私が社長です。)

ちなみに「部長」一般の場合は「the head of department」と言います。「CEO」は「Chief Executive Officer」の略でよく使われる表現です。日本語では「社長」に当たります。

また、自分の職業について紹介するときには、以下のように「work as」を用いた表現を使うこともできます。

I work as an accountant.(会計士として働いています。)
I work as a designer.(デザイナーとして働いています。)

働いている業界

職業を一言で言える人は良いのですが、事務職などのいわゆる「会社員」と言う場合は、役職めいよりも働いている業界を言った方が相手との会話に有利な場合があります。

I’m in finance.(金融業界にいます。)
I’m in IT.(IT業界にいます。)
I’m in hospitality.(ホスピタリティ業界にいます。)

このように「in」を使って自分が働いている業界をシンプルに伝えることができます。このホスピタリティも非常に広義のため、自分の仕事の説明をピンポイントに狭めたくないときに使える表現です。私自身も、テレビ番組の撮影からほんの執筆までしていて一言で職業を表現できないことが多いので、

I’m in media.(メディア業界にいます。)

と広い表現を使うことがよくあります。

勤めている会社

誰もが知っている大きなブランドの会社に勤めている、あるいは同じ業界の人のつまりで会社名を言えば相手も知っているといった場合は、働いている会社名を使って自己紹介をすることができます。

I work for Amazon.(アマゾンで働いています。)
I work for Sony.(ソニーで働いています。)

ソニーやパナソニックなど世界的なブランドを持っている会社であれば良いですが、日本で知られている会社でも海外では知られていない会社もあります。そのような場合は、一般名称を使って自己紹介をした方が相手があなたに対するイメージを抱きやすくなります。また知らない会社名を言うと、相手が知らないことを恥じて聞き返さなかった場合、そこから話が広がりにくくなってしまいます。そう言う意味でも、以下のような表現の方が適している場合があります。

I work for a bank.(銀行で働いています)
I work for an ad agency.(広告代理店で働いています。)

自営業やフリーランスの場合は、以下のような表現を使うことができます。

I work for myself.(自分の会社で働いています。)
I’m self-employed.(自営業です。)
I’m a freelancer.(フリーランスです。)

会社や役職ではなく、今やっているプロジェクトや仕事内容をもう少し具体的に話したいときに使えるのが以下のような表現です。

I’m in charge of organising the conference.(会議のオーガナイズを担当しています。)
I’m responsible for the company’s external relations. (会社の対外関係に責任のある仕事です。)
I oversee the development project.(開発プロジェクトを監督しています。)

また、仕事内容が広い場合や、ある取引先とのリエゾン役のような仕事の場合は、以下の表現が便利です。

I look after the clients. (クライアントのお世話をしています。)
I look after these accounts.(取引先のお世話をしています。)

私自身も以前スポンサーシップ関係の仕事をしていた時、以下の言い回しをよく使っていました。

I look after the sponsors.(スポンサーのお世話をしています。)

役職を言うべきか、会社名を言うべきか、業界名を言うべきか、仕事内容をいうべきか、それは相手との関係によって決まります。同じ会社の同僚への挨拶なのか、国際会議で出会った同じ業界の人への挨拶なのか、様々な業界の人が集まるネットワーキングイベントなのか、取引先との打ち合わせなのかということを考えてみると、よりふさわしい情報がわかると思います。

自分の仕事について1つの言い方だけでなく、いくつかのパターンで説明できるように用意しておくとよりスムーズに自己紹介の会話をすることができますよ。

英語の自己紹介に続く会話

名前と所属を確認して話が終わってしまうというのは、ビジネスに置いては優れたコミュニケーターとは言えません。初対面の人と話すときは、いかに早く共通点や相手の良い点を見つけ、親和を深めるかというのが重要になります。よく上がる話題についていくつか見ておきましょう。

拠点と出身地

国際的な文脈でビジネスをしているゆえによく話題になるのが、どこの出身で今の拠点はどこかということです。日本人の場合、日本で生まれて日本に住んでいるというのが普通というイメージがありますが、世界をみると、生まれた場所、育った場所、現在の拠点がバラバラな人も結構います。よってよくある会話が以下のやりとりです。

Where are you from?(どこの出身ですか?)
I’m originally from Japan, but I now live in London. (出身は日本ですが、今はロンドンに住んでいます。)

顔立ちと英語の訛りにギャップがある場合などにもよく聞かれる質問です。私も顔立ちがアジア人でありながら、英語の訛りに少しイギリスアクセントがあるために聞かれることもあります。

I was born and brought up in Japan. (日本生まれの日本育ちです。)
But I’m now based in London.(でも今はロンドンを拠点にしています。)

相手がどこに住んでいる人なのか知りたいときは、以下の質問をすれば良いですね。

Where are you based?(どこを拠点にしているのですか?)

日本国内でも地方の話で盛り上がることがあるように、出身地や住んだことのある場所から共通点を見つけて話が発展することもあります。

I used to live in Japan!(私も日本に住んでいたことがありますよ。)
Where about?(日本のどのあたりですか?)
I lived in Kyoto for two years.(京都に2年住んでいました。)

旅路

打ち合わせのために取引先を訪れるような場合によく自己紹介の後聞かれるのが以下の質問です。

How was your flight?(フライトはいかがでしたか?)
How was your journey?(旅路はいかがでしたか?)

もちろん「It was fine.」と言って終了させることもできる質問ですが、会話を広げるために相手が聞いてくれている質問でもあるので、もう少し広げてあげる方がいいですね。

It was pretty comfortable as I got upgraded. (アップグレードされて、とても快適でした。)
The traffic wasn’t bad even during the morning rush hour. (ラッシュの時間帯でしたが渋滞もありませんでした。)

カジュアルでユーモアのありそうな相手なのであれば、正直にかつユーモラスに以下のような本音を言っても差し支えないと思います。トラブルのストーリーの方が話が広がりやすいからです。

To be honest, it was horrendous! (実をいうと大変でした。)
The flight was delayed and my luggage was lost…(フライトは遅延、荷物はロストです。)

ビジネス英語の会話では、ユーモアを忘れないようにしましょう。

天気

旅路と同様に、差し障りない話題としてよく使われるのが天気です。

How is the weather in Tokyo?(東京のお天気はいかがですか?)

出張先でこのように聞かれることもあると思いますし、相手の住んでいる場所の天気について聞いてみるのも良いですね。

It’s hot and humid.(まだ蒸し暑いです。)

また、日本出身だというとよく聞かれるのが以下の質問です。

What’s the best time to visit Japan?(日本を訪れるのに一番良いのはいつですか?)
I’d say it’s April. You must see cherry blossom.(4月ですね。桜を見逃してはいけません。)

日本ではよく話題になることかもしれませんが、年齢や結婚などに関わる話題がビジネスの場での会話になることはあまりありません。もちろん、家族の話をした流れでこのような情報が出てくることはありますし、思い出の一曲のような話題から「私は80年代生まれなの」ということを漏らす人もいます。でも、このような話題は失礼にあたることもあるので、相手が自分の状況を言わなければいけないような状況だけ作らないように注意しましょう。

皆さんがビジネス英語の自己紹介をマスターして、同僚や取引先と良い関係を作れることを祈っています!

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