アプリ制作①Unity作業環境の準備
はじめに
初心者のためのアプリ制作コースへようこそ!これから8回のレッスンを通して、UnityとC#を使ったアプリ制作の基礎を学んでいきます。
講師である私もプログラミング経験ゼロからスタートしました。Unityには本当にさまざまな機能が備わっていて、その全てを短時間で習得するのはなかなか難しいところがあります。
このコースは、8回のレッスンの後にはみなさんが早速独自のアプリを制作をできるように、実際の制作の中で必要度の高い項目を優先的に学んでいただくことで、効率よくアプリ制作の技術を身につけていただけるようにデザインされています。
まったくの初心者として Unity を使い始めると、ややこしいと感じることもたくさんあると思います。私自身もフラストレーションを感じながら習得してきた経験がありますので、できるだけわかりやすく、平たい言葉で説明をするように心がけています。
UnityとC#を学ぶと、本当にさまざまなアプリを作れる可能性が広がっていきます。具体的にUnityでどんなことができるのかについては、こちら↓の記事に書いていますので、ぜひ合わせてご参照ください。
それでは早速、アプリ制作の作業をする環境の準備にとりかかりましょう!
アプリ制作作業環境の準備
Unity Hubのダウンロード
アプリ制作のまず最初の準備として、Unity Hubをダウンロードする必要があります。Unity Hubは、UnityのインストールとUnityで制作するプロジェクトを管理するアプリケーションです。
Unity Hubのダウンロードは以下のリンクから行えます。Unityは基本的に無料で使うことができますので、基本的に初期費用はかかりません。Unity Proなど有償のプランもありますが、そのようなプランを利用しなくても十分なアプリを制作することができるのがUnityです。
Unity Hubのインストール

上記のUnityのサイトのダウンロードページ(https://unity.com/download)にアクセスし、お使いのパソコンのオペレーティングシステム(UnityにはWindows, Mac, linuxに対応したバージョンがあります)に適したバージョンのUnity Hub をダウンロードしてください。Unity Hubインストーラーをダウンロードしたら、実行し、インストール手順に従ってインストールを行ってください。
Unity Hubの使い方
Unity Hubの起動とUnity ID
インストールが完了したら、Unity Hubアプリケーションを起動します。 このアプリケーションを初めて開くと、Unity IDを持っている場合はサインインするか、持っていない場合は新しいIDを作るように求められます。
Unity IDは無料で作ることができ、このIDを使うとその他のリソースやサービスにもアクセスできるようになります。お持ちでない場合は、表示される指示にしたがってIDを作成して、サインインしてください。

Unity Editorのバージョン選択
続いてUnityをインストールします。Unityには、LTS (長期サポート) と呼ばれるバージョンとそうでないものが存在します。こちらはその名の通り長期的なサポートのある安定したバージョンなので、より信頼性の高い、最新のLTSバージョンを使用することをおすすめします。
Unityの歴史を過去に遡るとさまざまなバージョンがあり、アーカイブからそれを選んでインストールすることもできます。なぜ古いバージョンを必要とする場合があるのかというと、関連するリソースが機能するかどうかがUnityのバージョンによってかなり異なることがあるためです。例えば、誰かが過去に制作したリソースを再利用したい場合などは、それに対応するバージョンを選択する必要があるということになるわけです。
Unity Editorのインストール
Unity Editorのインストール
Unity Hubのアプリケーション内で、スクリーン左にあるメニューの中から「インストール(Installs)」タブに移動します。 このタブを開くと、インストール可能な Unityバージョンのリストが表示されるので、インストールしたいバージョンを選択します。

上記の通り、最も安定した最新のLTS (長期サポート) バージョンをインストールするのが望ましいので、2023年夏現在の推奨バージョンである「2022.3.8f1」をインストールしてください。「2022.3.8f1」と書かれている横に「LTS」というサインがありますね。これが、長期サポートバージョンの印です。バージョンの右側にある青い「インストール」ボタンをクリックしてください。
モジュールの選択
Unityのバージョンを選択したら、次の画面ではインストールするモジュールを選択することができます。まず、Visual Studioというツールが一番上に書かれていますが、お使いのパソコンにこのアプリケーションが入っていない場合はインストールしてください。このツールはc#のコードを編集する際に必要となります。
その下は制作したアプリが使われるプラットフォームの選択になります。Android向けのアプリを作るのであればAndroid Build Supportが、iOS向けのアプリを作るのであればiOS Build Supportが必要ということになります。作りたいアプリのプラットフォームを全て選択してください。

言語パッケージの選択
追加モジュールのリストを、一番下までスクロールしていくと言語パッケージのリストが載っています。ここで日本語の言語パッケージを追加することもできます。ただ、日本語だと後々不明な点が出てきた際に調べようとすると、検索結果が少ないというような不利な点もあります。また不自然な日本語がコードに使われている英語と一致しないことで混乱を招くこともあります。よって、このコースでは英語版を使うことを推奨しています。

インストールしたいすべてのモジュールの選択ができたら、画面下の青い「インストール」ボタンを押してインストールを開始します。
新規プロジェクトの作成
Unity Editorのインストールが完了したら、アプリ制作の作業環境はほぼ整ったも同然です。Unity Editorを実際に使ってアプリ制作を始めるために、新規プロジェクトの作成をします。
Unity Hubアプリケーションの左側のメニューから、「プロジェクト(Projects)」タブに移動します。ウィンドウ右上にある青い「新規プロジェクト(New project)」ボタンを押すと、以下のようなテンプレートの選択画面になります。

Unityは3Dアプリを作れることで有名ですが、2Dのアプリ制作にも対応しています。3D`空間を必要とするアプリなのか、2Dの画面上だけで完結するものなのかによって、大きく2種類に分けることができます。そのほかにも、Unityはさまざまなテンプレートを提供していますので、作りたいアプリに最も類似したテンプレートを選ぶことで、後の作業を簡略化することができます。
このコースでは「3D」テンプレートをもとに話を進めていきたいと思います。テンプレートの選択ができたら、ウィンドウ右下の「プロジェクト名(Project name)」のところでプロジェクト名をつけます。その下の「保存場所(Location)」のところでは、関連ファイルを保存する場所を指定することができます。
Unityのプロジェクトファイルは、そのデータ量がギガ単位でかなり大きくなってきます。よって、Unityを使うパソコンに十分な容量があることを確認してから制作を始めると安心です。
まとめ
これで、みなさんのパソコンにも、Unityを使ってアプリ制作を開始できる環境が整ったと思います。次回のレッスンでは、Unity Editorの基本的な機能と使い方について見ていきます。下のボタンをクリックして、次のレッスンへ進んでください。