アプリ制作⑧アプリのビルド
このレッスンでは、制作したアプリを実際のデバイスで使えるようにする過程である「ビルド」について学んでいきます。ビルドはターゲットとなるプラットフォームによって少し異なります。つまり、Windows用なのか、macOS用なのか、iOS用なのか、Android用なのかによってやり方が多少違うということですね。それでも基本的なプロセスは同じなので、以下基本事項を見ていきたいと思います。
プロジェクトの設定
ターゲットプラットフォームの選択
まず、Unityエディターのメニューバーから、「ファイル(File)」>「ビルドセッティング(Build Settings)」を選択します。表示されたBuild Settingsウィンドウで、ビルド対象のプラットフォームを選択します。
ここでは、Windows、macOS、iOS、Android、PlayStation、Xboxなどの選択が可能で、選択したプラットフォームに応じて、必要なプラグインや設定が自動的に調整されるようになっています。
今回の例では、このサイト上で作ったアプリを皆さんにも見てもらえるようにするために、WebGLでのビルドについて考えていきたいと思います。
シーンの設定
Build Settingsウィンドウ内で、ビルドに含めるシーンを追加または削除します。このコースで作ったアプリでは、1つしかシーンがないので、ここでそのシーンが選択されていれば大丈夫です。複数のシーンを作っている場合は、アプリにどのシーンを含めるかをここで選択することができます。
アプリの名前と配信元
作成したアプリの名前や配信者の名前なども設定することができます。プレイヤー(Player)設定画面でアプリの名前や配信元の名前を入力してください。
アプリをビルドする
ビルドの実行
設定ができたら、Build Settingsウィンドウ内で、「ビルド(Build)」ボタンをクリックすると、ビルドが開始します。ビルドには多少時間がかかることがありますので、プロセスが終了するまで気長に待っていてください。
完成したアプリのファイル
ビルドが成功すると、指定したプラットフォーム用の実行可能ファイルが生成されます。ビルドの成功を知らせるメッセージに、そのファイルの保存場所についてのリンクがついていますので、リンクをクリックすると該当ファイルを開くことができます。
アプリの公開
生成されたファイルを使って、アプリを配布することができます。プラットフォームによっては、ビルドするための追加の設定やライセンスが必要な場合もあります。また、iOSやAndroid向けにビルドする場合、デバイスのテストやストアへの提出に関連する設定が必要です。こちらについては、それぞれのプラットフォームのガイドラインに従って行ってください。
この例では、ウェブサイト上で公開できるようにWebGLをターゲットプラットフォームとしましたので、このファイルをサーバーに上げることでアプリを公開することができます。
まとめ
初心者のためのアプリ制作コース、いかがでしたでしょうか?このコースを通してUnityとC#を使ってアプリを制作するための基礎的な知識を習得していただけたと思います。Unityには本当にさまざまな機能があるため、アプリ制作を実際に行う中で、どのようにイメージする機能を実現するか常に学び続けること必要があります。
でも、このコースで学んでいただいた基礎は、わからないことを調べたり、マニュアルを読んだりする上で、必要なものばかりです。これだけの基礎知識があれば、調べながらでもさまざまなアプリを作ることができるはずです。皆さんも楽しみながら、アプリ制作を続けてください。