UnityとUnreal Engineの違い
UnityとUnreal Engineは、世界で最も人気のあるゲームエンジンの2つとして肩を並べています。 どちらもスマホやタブレットなどで使える2Dモバイルゲームから専用のゲーム機向けゲームの開発まで、幅広いプラットフォームに対応したゲームの作成に使用できる強力なツールだといえます。
でも2つとも人気があって幅広く使われているエンジンということなので、アプリ制作やゲーム開発を目指す際には、どちらを使うか、どちらを勉強するか、迷ってしまいますよね。この記事ではunityとUnreal Engineの2つのゲームエンジンの違いについてまとめてみたいと思います。
プログラミング言語
コーディング
主なプログラミング言語として、UnityはC#を使用していますが、Unreal Engine は C++ を使用しています。 一般的にC#は C++ほど強力ではないと言われている一方で、C++よりもC#の方が新しく、学習しやすい言語と言われています。Unityにはノードベースのアプローチを好む人のために、広範なスクリプトAPI が提供されていて、パフォーマンスやメモリ使用量をより細かくコントロールするような必要がない場合は、C#を使うUnity の方が早くゲーム開発できるスキルを習得できるといえます。
ブループリント
Unreal Engineの特徴として、ブループリントと呼ばれる機能が含まれています。これは従来のようなコードを書かずにゲームのシステムやロジックを構成することができるビジュアルスクリプトと呼ばれるものです。一方Unityは、基本的にコードベースのゲームエンジンですが、Playmakerと呼ばれるビジュアルスクリプトのシステムを別個のプラグインとして提供しています。これを使うことで効率よくゲーム開発を進めることができます。
価格
無料で使えるのはどちら?
機能や使い方はもちろんですが、実際に使うのに気になるのがお値段ではないでしょうか?結論から言うと、Unity もUnreal Engineも基本的にはどちらも無料で使用することができます。ゲーム開発を始めてみたいという初心者にとって、どちらも実際に使ってみて決めることができるというのは嬉しいですよね。
価格
より正確にいうと、Unityは学生や個人利用向けにUnity Personalと呼ばれる無料のプランを提供しているということになります。追加の機能や特典を使いたい場合は、Unity PlusやUnity Proといった有料プランを購読することもできます。 価格は、商業プロジェクトの収益または資金に基づいていますが、詳細は以下のリンクをご覧ください。
ロイヤルティ
一方、Unreal Engineは無料で使用することができますが、ロイヤルティベースのモデルに従っており、そのエンジンを使用するゲームから得られる収益に対して5% のロイヤルティを払う必要があります。つまり、Unreal Engine はゲーム開発の段階では無料で使用できますが、ゲームを収益化するときにお金がかかるということになります。これは、最終的にどのような使用目的で使うかによって考慮しておきたい点ですね。
グラフィックス
Unreal Engine はとにかく非常にリアリスティックで高品質のグラフィックスと高性能のレンダリング機能で知られています。グローバルイルミネーションやエフェクト、パーティクルシステムなどにおいても高度な機能を提供しています。
Unityも高品質のグラフィックスをサポートしていますが、Unreal Engineと比較すると劣るということになります。Unreal Engineと同様の品質のビジュアルを実現しようとすると、より多くの労力と追加のプラグインが必要になってきます。
プラットフォーム
汎用性
UnityとUnreal Engine はどちらも、パソコン(PC、Mac)、ゲーム機(PlayStation、Xbox、Nintendoなど)、スマホやタブレットなどのモバイル デバイス(iOS、Android)、VRヘッドセットなどの幅広いプラットフォームをサポートしています。 ただし、プラットフォームのサポートという点では Unity が優れています。ゲームのビルトの際にすぐに使用できるプラットフォームが増えており、新しいプラットフォームへのゲームの移植が容易なのも特徴です。
モバイル端末vsゲーム機
また、Unityはローエンド ハードウェア向けに最適化されているため、より汎用性が高く、モバイル端末向けのゲーム開発に適していると言われています。 Unreal Engine はハイエンドのグラフィックスで知られており、ゲーム機向けのゲームの開発によく使用されています。
コミュニティと学習
活発なコミュニティ
UnityとUnreal Engine にはどちらも大規模で活発なコミュニティがあります。 つまり、どちらのソフトを使うにしても、学習に役立つリソースがオンライン上に豊富にあり、問題の解決を手伝ってくれる人もたくさんいるわけです。
学びやすさ
Unity は初心者に優しい使いやすいインターフェイスで知られています。 より単純で直観的なワークフローが可能なため、初心者でもアプリ制作やゲーム開発を簡単に始めることができます。 一方、Unreal Engine は、高度な機能と複雑なビジュアル スクリプティング システム (ブループリント) があるため、なかなか習得しにくいということになります。 Unreal Engineは経験豊富な開発者や、より詳細なコントロールやカスタマイズを求める開発者にオススメということになります。
UnityとUnreal Engineの比較のまとめ
UnityとUnreal Engine の主な違いを以下の表にまとめておきます。
Unity | Unreal Engine | |
---|---|---|
プログラミング言語 | C# | C++ |
ビジュアルスクリプティング | プラグイン | ブループリント |
グラフィック | A | A+ |
プラットフォーム | モバイル端末向け | ゲーム機向け |
価格 | 無料 | 使用は無料 販売は5% のロイヤルティ |
コミュニティ | アクティブ | アクティブ |
学びやすさ | 初心者向け | 経験者向け |
どのソフトウェアを選ぶときもそうですが、UnityとUnreal Engine のどちらを選択するかは、特定のニーズ、どのようなプロジェクトに使うのか、そして自分の好みによって決まってくると思います。あえてざっくりまとめるのであれば、高品質のグラフィックスを提供するゲームエンジン求める場合はUnreal Engine、学習が簡単で、優れたプラットフォームサポートを備えたゲームエンジンを探している場合はUnity、というところでしょうか。
どちらのエンジンが自分に適しているか、両方を試してみてどちらが好きかを確認するのでも良いですね。どちらのエンジンを使うことにしても、開発者をサポートしてくれるコミュニティや広範なドキュメント、幅広いリソースが世界規模であるので問題ないはずです。この無料のソフトを使って、楽しみながらアプリ制作やゲーム開発をしてみてくださいね。